ポーランドのゲーム会社のクセが強い
最近、Steamなどでゲームの新作を漁っているときに「これ、絶対にポーランドのゲーム会社が作っただろ」と思って調べてみると実際にそのとおりだったということがやけに多い気がしたのでちょっとまとめてみた。
そのどれもが「絶望的な暗さ」「限界状態でのサバイバル」「生き抜こうという意思」を感じさせるもの。
もちろん、後で挙げるゲームのようなもの以外もポーランドでは作られていると思うし、逆に他の国でも似たようなものは作られているけど、それらをテーマにものを作るときの「芯」の強さが桁違いに思える。
ポーランドと言えば歴史上ひたすらに他の国家から蹂躙されまくってそれでも生き延びてきた国なのでそういう精神性がゲーム作りにも影響してるのかなー、と。
余談だけど、ヨーロッパの各国に「戦争史博物館」的なものがある中で、西欧と東欧でその雰囲気が全然違うのは面白い。
西欧ではカッコいい感じで輝ける歴史!みたいな感じだけど、東欧のそれはただひたすらに暗い。暗い。
ポーランドは行ったことないけど、同じように蹂躙されまくりの歴史を持つハンガリーの戦争史博物館に行ったときにその落差には愕然としました。
そもそも建物の名前が「恐怖の館」だし。
goo.gl
さて、以下、ポーランドのゲーム作品をつらつらと紹介。
11 Bit Studios
とりあえず最右翼はここですね。
iOS版も出ていていろいろな賞を取りまくってる『This War of Mine』や、最近PS版も出ている『Frostpunk』を作った会社。
この2つはめちゃくちゃ有名なので説明もいらないかもだけど、前者は戦争ゲームなんだけどプレイアブルキャラクターは別に軍人でもなんでもなくただの一般人で内戦中の街でひたすらに生き抜くゲーム、後者は街づくりシミュレーションゲームなんだけど氷河期が迫ってきていて限りある資源と絶望状態に陥る住人たちを率いてひたすらに生き抜くゲーム。
ちなみに『This War of Mine』はポーランドでは推薦図書として扱われているらしい。
ゲーム有害論がいろいろな国で取り上げられる中、これは嬉しいですね。
Madnetic Games
よくあるシティビルダーっぽいけど「第二次世界大戦の戦火で荒廃したヨーロッパを復興するシミュレーションゲーム」とのこと。
そこをあえてテーマに持ってくるあたりはかなりポーランドっぽい。
PolyAmorous
第二次世界大戦中にナチスがヨーロッパに核ミサイルをばら撒いたあとの世界で放浪する作品。
これもまたテーマがそれっぽすぎる。
そしてここは会社名にめちゃくちゃ突っ込みたい。なんでそんな会社名になった……?
Bloober Team
戦争の後、みたいな感じは無いけどその暗さとサバイバル感は言われてみればポーランドっぽい。
ゲーム説明に「かつて共産党に使われていた荒廃したホテル」みたいな文言が出てくるあたりも。
Techland
今回あらためて「これもポーランドだったんだ!」と知った作品。
ポストアポカリプスものはいろんなゲームでテーマにされているのでなんとも言えないんだけど。
実は未プレイなのでやってみたら何か感じるところがあるかもしれない。
CD Projekt
そういえばここもポーランドでしたね。
「ポーランドっぽさ」で言うとこじつけレベルでしか挙げられないかも知れないけど、「ハリウッド映画の手法に飽き飽きしていたところに東欧の映画を観てその独特の味わいにやられる」的な面白さはこの2作にはあったように思える。
わかりにくい表現だけど。
おまけ
逆に「ポーランドのゲーム会社だろ」と思ってたら違ってた(ロンドンだった)のがこれ。
store.steampowered.com
舞台は東欧っぽい感じらしいけど。ポーランドの開発拠点もあるらしいけど。