it's an endless world.

グロースをデザインするひと

エンジニア/デザイナーの成長の先に

最近、何人かの若い子から相談を受けていてモヤッとしていたことが昨日の及川さんのこの記事を読んでちょっとスッキリしたので自分の考えを整理するためにもちょっと書かせてください。

type.jp

相談の内容はいわゆる「エンジニアが偉くなるとコード書けなくなる」問題。

ここ最近立て続けに似たような相談を受けてたんだけど、実は最初にその話を私をしてくれたのはデザイナーの子で。

人事評価面談の際に上司と意見が食い違ってしまって辛いという話だったんだけど、詳しく聞くと「上司としてはもっとマネジメントしてほしい」「本人からするとマネジメント向いてないので、もっとプレイヤーとして活躍したい」の対立。
マネジメントできるようにならないと出世もできないし給料も上げられないと。

これを聞くまであまり意識してなかったけど「エンジニアが偉くなるとコード書けなくなる」問題はエンジニアに限った話じゃないな。
当たり前かもだけど。デザイナーもいっしょだ。


海外のことをよく知らないまま言うのもあれですが、日本の会社はよくプレイヤーをマネージャーにしたがるイメージがある。
そこで求められるスキルは大きく違うだろうに。求められる資質も大きく違うだろうに。

ちょうどこのあたりでモヤッてたときにtumblrでみかけたこのコメントは僕の心にクリティカルヒット

http://migi.tumblr.com/post/168719289852

前にフジテレビの社内勉強会で「経営が学べるのは経営者だけ。外国の一流企業はプロの経営者を招聘するのに、ドラマをあてただけの人が社長をやってる会社は経営をまじめに考えてるとは言えない」といったことがあるなあ。し社長室長が聞いてたけど、まあ聞き流すよね

たしかにー (。 ・ω・))フムフム

なんか知らないけど「偉くなる(給料高くなる)=マネジメント」みたいなイメージが根強い気がする。


昔いた会社にも、いちエンジニアから昇進してCTOになった人がいたんですが、その人も結局社内のプロダクトや開発自体を見ることはなくなってしまって、いつの間にか人事の仕事がメインになってしまっていましたし。
CTOとは。テクノロジーを見ない(見れない)のにCTO。謎肩書き。

別の話で、優秀なデザイナーをマネージャー職にしてみたものの本人の資質(とモチベーション)はそこにはあまりなく上手く回らなかったりした例も。


結論としては「マネジメントしたいプレイヤーはそれで良いとして、マネジメントしたくない(けど優秀な)プレイヤーのキャリアパスもちゃんと用意されている会社って良いな―」ってとこです。

冒頭の及川さんの記事にあるような「テックリード」「デザインリード」的な。
人事は見ないけどプレイヤーとして超優秀な人がちゃんと偉くなる会社。


でも、できてる会社が少ないのは私が気付いていない難しいことがあるんでしょうね。

その場合、フリーランスとして社外CTO的な感じで入っていくのはたまに聞くし面白いなと思います。
社内の技術には責任を持つけどマネジメントには責任を持たない、と明確化して入る感じ。

これはやるけどこれはやらない。

それで言うと坪田さんのこれは本当に凄いと思いました。
みんなちゃんとこれできるようになろう。

f:id:headless_pasta:20171227114958p:plain
f:id:headless_pasta:20171227115012p:plain

speakerdeck.com



プレイヤーがプレイヤーとして偉くなる話とは別に、リブセンスさんのこの試みは良いな、と。

qiita.com

あるプレイヤーを優秀なプレイヤーだからといってマネージャーにするのはどうかなと思う一方、マネジメント能力だけがある人をマネージャーにするのも厳しいように思えますが、前者よりは良いんじゃないかな―。


少なくとも「エンジニアが偉くなるとコード書けなくなる」とぼやいている人が「開発のことを全くわからない人間がマネージャーになっちゃってさー」とぼやくのは止めときましょうね。