2009上半期 読書まとめ
今年に入ってから読み終わった本(&観たDVD)をまとめてみた。
(↑クリックで表が出ます。)
この半年間、自分的にはけっこう本を読んだな、と。
こんだけ読めたのもこんな感じにまとめられたのもMediaMarkerのおかげです。読書まとめ系のウェブサービスはいろいろあるけどこれが個人的にはこれが一番使い良い。
さて、全部について語ることは出来ないので2作品だけちょっとした感想を。
- 作者: 伊藤計劃
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/12
- メディア: 単行本
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(特にディストピアものの)SFにはテクノロジーが発達しすぎた未来への警鐘の意味合いが大きくある場合がありますが、この作品はまさに自分が大学の頃に研究していた内容*1の負の側面が異常に拡大されてしまった話だと感じました。あるいは土井隆義が『友だち地獄』の中で言っている「優しい関係」が行き着いた先の世界とでも言いますか。
これにハマり『虐殺器官*2』も『METAL GEAR SOLID GUNS OF THE PATRIOTS*3』も読んでさらに伊藤計劃にハマり。次はどんな作品を書いてくれるんだろうと楽しみにしていたらなんと3/20に癌でお亡くなりに。もうこれ以上この方の作品を読めないと思うと非常にショックでした。知人でもない方の死をこんなに惜しんだのは初めてだったかも。本当に本当に惜しい人を亡くしました。
- 作者: ポーリーヌ・レアージュ,澁澤龍彦
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1992/06
- メディア: 文庫
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むかしからSとMとの関係性の面白さには興味があっていろいろ考えていたんだけどこの本を読んでさらにその考えが深まった気がします。
一般的には「S=自分勝手/ラクチン、M=辛い/タイヘン」みたいなイメージがありますが、実はSの方が必死に相手のことを考えてMはただそれを享受してるにすぎない(「S=タイヘン、M=ラクチン」)ってのが本当のSMの在り方で。しかしもう一歩踏み込むとMは実はSのことを自分がしたいことをしてくれるように(演技で過剰に痛がったり嫌がったりして)コントロールしてるんじゃないかと思われることもあったり。その辺りの「どちらが支配しているのか?」という関係性が曖昧になる瞬間がとても好き。そんなダンス作品を作ったこともあったけど表現しきれたかは謎。
ちなみに、これ読んでから読んだ幻冬舎新書の『SとM*4』もなかなか良かったかと。上記のようなSMの誤解を必死にとこうとしています。
積ん読状態の本もまだまだ溜まってるので下半期もいっぱい本を読んでいきますかね。