第2回SBM研究会 簡易メモ&感想
昨日(12/6)に開催された第2回SBM研究会に参加して来たのでその簡易メモとちょっとした感想をば。
研究会の詳細はコチラのページで。
昨日の昼間のイベントなんでもう既に様々なエントリがあるんですがMindMapを作られていた方がいるので紹介。コチラのページ。
●大向 一輝さん@国立情報学研究所/株式会社グルコース
「SBMがつくるコミュニティ、SBMでつくるコミュニティ - 研究・サービスの両面から」
(プレゼン資料が大向さんのブログで公開されてます。)
- ・twitter:i2k
- ・hatena:i2k
- ・セマンティックウェブを昔から研究
- ・SBMは「情報」「知識」「ひと」が交わるところ
- ・しかししかし、どうしてこんなに偏ってるのか?
- ・どうして偏っているのか?を証明するのは難しい(無理)。
- →偏りが無いと意味がない、ということを検証する。
- 詳しくは上記リンク先の資料で。
- ・内部から偏りの姿をみる
- ・そしてそれを積極的に利用して行く、というコンセプト
- ・SBMは既存のアナロジーで説明のできないものになっている
- ブログなら「日記」とか言えるけど。
- ・現実のコミュニティに目を向ける
- FYI→ウザイ。確実には見られない。
- イントラ→属すコミュニティは一つではない。
- ・そこで4dkというサービスを作ってみました。
- http://4dk.jp/
- コミュニティ・ブックマーク
- ・コミュニティってさー・・・
- 「不特定多数と私」じゃないよね。
- 「私を取り巻くコミュニティの集まり」だよね。
- ・SBM「で」作るコミュニティ
●上野大樹さん@慶應義塾大学大学院
「ソーシャルブックマークデータの時間情報を用いた情報フィルタリングと検索(仮)」
(プレゼン資料が上野さんのブログ]で公開されてます。)
- ・twitter:wilfue
- ・hatena:kashihara1
- ・SFCのM1
- ・一時的に爆発的にブクマされるページと長い期間ブクマされつづけるページの差に着目
- ・後者に重きを置き、有用なWebページ検索に役立てる
- ・研究とともに実際にWebサービスを作成
- セレクトブクマ
- ブクマストリーム
●広木大地さん
「普通のヤツらのメタをゆけ」
- ・SBMが全て既存のWebにオーバーレイする形であることの問題点を指摘
- URL on URL
- ブクマ→メタブクマとか
- 元記事→ニュー速+→まとめブログとかもある意味
- ・それによってセキュリティ的な脆弱性もあるらしい
- Bookmarklet Phising(?)
- ・対策法
- →標準エクステンション/標準ブックマークレット策定
- →サイト側CMSにトラックバック的通知フォーマット
- ・つまりは、、
- →普通のヤツらのためにメタフォーマットを行け
●美谷広海さん@楽天
「ソーシャルブックマークサービスのSEO力」
●西谷智広さん
「SBMコメント機能によるコミュニケーション形態の考察」
●伊藤直也さん@株式会社はてな
「新はてなブックマークについて」
- ・リニューアル前の統計
- 300万ユニークユーザ/月
- 206,000ユーザアカウント
- 国内サイト、ブックマーク数比較の図
- wwww
- ・ネタは意外とITに偏ってないらしい
- ・女性は20代後半が多い
- なんか納得。
- ・リニューアル後の統計
- デイリーのユニークユーザ数
- 300→400
- 311,5000ユーザアカウント
- お気に入り数
- →伸びてる
- 広告収益3倍(ある特定項目、自動表示)
- SUGEEEEEEE
- デイリーのユニークユーザ数
- ・リニューアルについて
- ・はてブの三輪
- メディア
- コミュニティ
- 機能
- ・今回とりあえず機能を強化
- 特にお気に入りの機能強化
- 衆愚問題、ワイドショー化対策
- ・コミュニティは分散すべき
- ・ソーシャルブックマークの本質的な機能
- ・「便利ですよ」では使ってもらえない
- ・グループ分け
- ・検索、テキスト分類、関連記事
- 過去のデータに光をあてる
- テキスト分類はベイジアンフィルターの発展版みたいなもんを自作してやってるらしい。
- ・協力開発会社
- プリファードインストラクチャー
- ・タグの情報を使った類似度
- タグのセマンティクスには踏み込まない
- 誰がブクマしたか? →精度中
- ページの中身? →精度低
- タグの類似度 →精度高
- ・これからの展望
- お気に入りによる繋がり強化
- 非表示機能によるフィルタリング
- コミュニティの分散
- はてブ市民
- ・フィルタリング
- 表現の自由は原則維持
- 特定の表現の入力制限はしない
- ・開放したほうが蛸壺化する!
- ・今後の課題はコミュニティとメディア
- ・問題はある程度顕在化したところで対応する方が良い
- ex)スパム
- ・はてなのインフラ費用は他社の1/2〜1/10
●藤田昭人さん@IIJ−II/大阪市立大学大学院 創造都市研究科
「Kikker の Map/Reduce 化」
(資料はコチラのページに。本番のものとけっこう違うけど。。)
- ・技術系の話メインでいまいちなんだか。。
- ・なのでメモというよりほぼ自分の感想。
- ・何やらサーバいっぱいを思いっきり並列処理させてはてブのサイトから情報抜き出してそれをつかって何かするっぽい(違うかも)。
- ・けっこうな結果が出せたらしく、おそらくその分だけはてなさんへのサーバも負担も想像でき、プレゼン後の質疑応答で「DDoSお疲れさまです」とか言われてて会場大爆笑。
●パネルディスカッション
「SBM研究を加速・拡大するために−SBM事業者には何ができるのか 」
- ・パネラー
- ・とりあえずパネラーすごい。
- ・研究者がより意義のある研究ができるようにするためにも共通のデータフォーマットを作ってどんどん公開していくべきではないのか?というのが話の流れで本題になりました。
- ・まぁ技術的には可能かもだけど政治的には難しよね。。
そんな感じで。
話を聴いてて一番興味深かったのは大向さんと伊藤さんとの両方の話に出てきた「偏り(蛸壺化)」の話ですかね。
個人的にもスタンドアローンコンプレックスの問題とも絡めてけっこう重要な問題だとは認識してて。
それをどうシステム、アーキテクチャで回避するのかを考えて実際にサービスを作られているのは凄い凄い。
拙い内容になるかもですが、今回聴いた話を受けて、自分としてその辺をどう考えるかの話を別途できればと思います。
Twitterで偶然にもその存在を知って、思いつきで参加した割にかなり有意義な時間がすごせました。
SBM研究会事務局長の西谷智広さんをはじめ、スタッフの皆様、大変大変ありがとうございました。