PlagがSolaに生まれ変わったので仕様について説明してみる
本日「Plag」が大幅アップデートされてサービス名が「Sola」となりました。
もともとPlagは私もその思想には感銘を受けていまして。
自分でもそこまで使い込んでるわけでも無いのに「もっと流行ってくれないかなー」と勝手なことを思っていました。
そんな中、今回のこの大幅アップデート。
もちろん、名前が変わっただけではなくPlagがもともと持っていた思想はそのままに大幅な仕様の変更が入り。
そんなSolaについて「そもそもPlag/Solaとは?」というところから簡単に説明しておきたいと思います。
(まだ私も完全に理解できてるわけではないので間違っている箇所があったらごめんなさい)
Plag/Solaとはどんなサービスなのか?
Solaの元になったサービスPlag(リリース当初は「Plag**」というサービス名でした)はSNSの一種です。
「ユーザが写真やテキストを投稿してそれを他の人が閲覧する」という点については他のSNSとは何ら変わりませんが「投稿されたものがどう拡散されていくか」において一線を画していました。
TwitterやFacebookといった一般的なSNSでは、基本的には自分が投稿したものは他の人みんなが見れる状態かつフォローの概念があってまずは自分をフォローしている人の目に留まる状態になっています。
一方、Plag/Solaではフォローという概念はありません。
かといって自分の投稿を他の人みんなが見れるわけでもありません。
自分が投稿したものは(地域などはある程度コントールできますが)ランダムに選ばれた数人だけが見れる状態となり、その見た人が拡散させようとした場合にのみさらにそこから数人にそれが見れる状態となります。
これが連鎖していくことで、自分の投稿が徐々に世界中に拡散されていきます。
もちろん逆に、最初に自分の投稿を見た人が誰一人拡散させようとしなければそれ以上広がることはありません。
次の動画を観ていただければイメージが掴めるかと思います。
Use the Plag** Network to spread your Word and Ideas around the World
これはPlag内にある機能で、自分の投稿がどのように拡散されたかがビジュアライズされたものです。
これを見るとPlag(そして元のサービス名Plag**」がplague(疫病、伝染病)から来たサービス名だと容易に想像がつきますね。
Plag/Solaの素晴らしさ
私が考えるPlag/Solaの素晴らしさはこの拡散のされかた一点にあります。
上記の仕様があるために「属人性を配した上で」「価値がある投稿は広まり、価値がない投稿は埋もれていく」場を実現できることとなります。
TwitterやFacebook、Instagramも「価値がある(favやいいねが多い)投稿」を目立たせる機能は入れてきておりますがそこから属人性を排すことはできません。
コンテンツの価値のみでそのコンテンツが拡散されているサービスがPlag/Solaです。
しかし流行らない……
という感じで、個人的には面白い思想と、それを実現できる仕様を持った良いサービスだと思っていましたがいまいち流行らず……。
まわりで使っている人もごく少数でしたし、先述の通り、自分でもこれだけ「良いサービスだ!」と言っておきながらしばらく使っていませんでした…。
海外でどのくらい流行っていたかはわかりませんが、日本まで声があまり届かないことも鑑みると同じくあまり流行っていなかったかと思われます。
それを脱却するためにも、今回大幅な仕様変更を加え別サービス名として生まれ変わったのではと考えています。
Solaになって追加された概念
さて、ようやくSolaのお話。
何度も言いますが基本的な仕様は変わっていません。
その上で私が「大幅なアップデート」というのは、そこに「AP」と「SOL」という2つのポイント(得点)の概念が加わったことによります。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
AP
たぶん、Action Pointだと思います。
今までのPlagですとユーザは無制限に投稿や拡散(エンドース)ができたのですが、Solaではそれらの行動を行うのにこのAPを消費します。
このAPはソシャゲのログボみたいにデイリーで獲得できるみたいですが、それ以外にも「自分の投稿が拡散」されることでAPを獲得できます。
これは「質の良いコンテンツがサービス上に広まっていく」という流れを大きく加速させるでしょう。
もちろん「ユーザが今までみたいに気軽にアクションできない」というデメリットを負いながら。
SOL
Solaの運営会社によるとこれは一種の仮想通貨とのことです。
SOLは自分の投稿が拡散される毎にAPとともに増えていき(今は変換できる機能は無いですが将来的には)それを別の仮想通貨や現金に換金できるらしいです。
そのお金はどこから来るかというと、運営会社が稼ぐ広告収益の一部をこれに充てるとのこと。
ちょっと複雑な図にはなりますが、公式が出しているPDF内のこの図がわかりやすいです。
Solaの具体的な使い方
アプリを立ち上げると、さっそく誰かさんの投稿が出ています。
これを「上にスワイプすると拡散」「下にスワイプすると自分で止める」ってとこまではPlagと一緒。
拡散するにはデフォルトで5APを消費するようです。
ただ、スッとスワイプせずに軽く持ち上げるようにスワイプ&ホールドすると1〜100PAの間で好きなポイントを消費できる。
消費した分だけ投稿者のAPは増えるみたい。
左上のメニューからアクティビティタブに行くことで自分が獲得した/消費したAPを確認できます。
自分の投稿毎に何人が見たか、何人が拡散したかも確認できます。
「誰が拡散したか」については消費したAPが多い人から並んでいく。
この仕様は地味に面白い。
また、コメントに対してAPを消費することもできます。
上の画像の右下の1は私がこのコメントについて消費したAP。続けてタップすると10まで消費できる(と思う)。
グラフのアイコンをタップすると拡散状況も確認できます。
Plagのときはこれを見るのが楽しみで投稿してました。
ちなみに、投稿するのに必要なAPは5ですが、連投していると必要なAPはどんどん増えていきます。
(さっき2度目の投稿をしたところ15AP消費しました)
上記アクティビティタブ左上の「APとSOL」からそれぞれの消費と獲得の詳細は書いており、簡単にまとめると以下のようなものでした。
- AP獲得
- デイリーボーナス(200AP)
- 投稿の外部シェア(SOLもちょっと増える)
- 投稿を見る(ちょっとだけ増える?)
- コメントを読む(ちょっとだけ増える?)
- AP消費
- 投稿(初期は5AP)
- コメント(1AP)
- 拡散(1-100AP)
- コメントに消費(1-10AP)
- SOL獲得
- 自分の投稿が拡散される
- 自分のコメントにAPが消費される
- SOL消費
- 他の通貨に変換(未実装)
- APに変換
Solaの目指すところ
私の観測範囲において、今回のアップデートに対するSola内のユーザの反応はあまり芳しくありません。
その理由は主に2つで「ポイント消費制になったので今までみたいに気軽に投稿/拡散ができない」「大喜利的なものやネタ画像などのわかりやすい面白さの投稿が増えそう」というもの。
前者については先述の通り「ユーザが今までみたいに気軽にアクションできない(=ユーザのアクション数が減る)」というデメリットを負ってでもコンテンツのクオリティを上げたかったのではと。
サービス運用者として、ユーザのアクション数が減るのは非常に恐ろしいことです。
その一方でどうでも良いコンテンツでいっぱいになってしまうことも避けたいことです。
実際に、自分がPlagをあまり熱心に使っていなかった理由をあらためて考えてみると「みんな気軽に投稿しすぎてどうでも良い投稿もけっこう多く流れてくる」こともあったかもしれません。
ただ、そのゆるい雰囲気もPlagの魅力の1つだったかもなとは思っています。
後者については長期的には/理想的には「場にいるユーザがそういった投稿を拡散しないようにすればそういう投稿は減る」とは確実に言えると思います。
ただし、場にいるユーザの雰囲気次第ではあるので今後どうなるかはわからないし不安なところではあります。
Solaに変わってからそういう投稿の割合が増えたような気もしますし。
なんにせよ、運営会社としては「前のままのPlagだとサービス/会社が立ち行かない」と考えて今回の大幅アップデートに踏み切ったのでしょう。
これが吉と出るか凶とでるかはわかりませんが、個人的にはSolaのその発想と見据える思想は素晴らしいものだと思いますので、できればもっと流行ってほしいと思います。
みんな使ってくれると嬉しい嬉しい。
(仮想通貨どうのこうのの話は流行ってからの話ですなー)