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グロースをデザインするひと

Pause. Rewind. Go Small. Double Down. Repeat.

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自分がグロースまわりの仕事を進めるときに行っている作業の各ステップが頭のなかでうまくカチッとまとまったので、ここで言語化しておきます。

そのステップとはこのようなもの。

  1. Pause.
  2. Rewind.
  3. Go Small.
  4. Double Down.
  5. Repeat.

ぶっちゃけ、これらの記事に書いてあることを合わせただけなんですけどね。

medium.com
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考えてみれば、いろいろなサービスの相談を受けるけど大抵はこの順番で話を進めているな、と。

以下、詳しく説明していきます。

Pause.

基本的に、私のところに相談が来る時点でそのプロジェクトは何かしら問題を抱えている場合が多いです。
稀有な例はありますが、なにも問題なく上手くいっているのであれば、わざわざ私に相談してくることはほぼ無いですし。

なので、とりあえず今やってもらっていることを一旦止めます
これまでやってきたことをとりあえず止めてもらいます。どうせ上手くいってないことですし。

そこからの調査の開始です。

現状の問題はどこから何なのか、そしてそれは何が原因なのかを解析していきます。

Rewind.

たいてい、問題があるときのその原因は、そもそも論であることが多いです。

そこで、話を巻き戻してプロジェクトの根本近くまで戻っていきます。

現状のKPIツリーをベースに数値を追って改善を図ろうとしているけど、そのKPIツリー自体に問題がある場合はそこを指摘して考え直しますし、超そもそも論でサービスの目指す方向性がぶれている場合などはリーンキャンバスから作り直すこともあります。

Go Small.

現状の問題がわかってそれを生み出している原因を潰せた後は、改善するのみです。

ただ、その改善は一気に行うのではなく少しずつやっていきます

ほんの少しの改善を積み重ねることで、仮説の正しさを検証しやすくし、仮説が間違っていたときのリスクを最小化します。

たまになんの考えも責任もなく「フルリニューアル」的なことをやっている人もいますが、いきなりそれをやるのは「何が良かったか、何が悪かったかを検証しにくい」「失敗したときのダメージがデカい」という意味で基本的には下策かと。

Double Down.

上記で「フルリニューアルは下策だ」という話をしましたが、細かい改善を重ねた上で正しいロジックが積み重なっている場合は別です。

むしろ、「正解」の方向性がある程度見えてきたら一気に畳み掛けるべきです。

特に、ウェブ業界はスピードが早いので、地味にゆっくりやっているだけでは競合に追い抜かれてしまうこともあるでしょう。

ただそれを、何の根拠も無く行うことはやはり下策です。

しっかりと「Double Down(倍賭け)」できる状況が整うまではそれをやるべきではないですし、逆にいうとその状況を整えるためにもしっかりと細かい改善を行うべきです。

「Double Down」の語源であるブラックジャックで例えれば、手札が「2,3」のときにそれを行うべきではないですし「Q,K」のときにもそれを行う人間はただのバカです。ちゃんと「5,6」のような手札を待って、あるいはしっかりとカウンティングを行ってゲーム終盤に勝率が高いときに行うべき行動です。

そうした状況を作った上で、大幅なリニューアルや広告費の大量投入などを行うべきだと考えます。

Repeat.

もし、上記の「Double Down」が失敗してしまった場合は考えなおす必要がありますが、もしそうでなければ、もし上手く成功を収めていたのであれば後はこれを繰り返し続けるべきです。

同じ仮説のもとでまた大規模な勝負に出ても良いですし、また新たな課題を見出してそれを潰すために最初から(「Pause」から)試行を始めるのも良いかもしれません。

これまで得た改善施策の成功例から、きっと1回目以上にやりやすく、あるいはより大きい成功を得られるかと思います。