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グロースをデザインするひと

諸橋近代美術館『シュルレアリスムとダリ〜幻想と驚異の超現実〜』

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つい先週、諸橋近代美術館に行ってきました。

dali.jp


ここ、サルバドール・ダリ作品の所蔵数が世界第4位の美術館だったりします。
公式サイトのドメインdali.jpなのヤバい。

この美術館に訪れるのは今回が初めて。
前々から気になっていて「いつかは行きたい」と思っていましたがこれまで一度も行けておらず。

その理由は美術館の所在地……。

福島の裏磐梯
東京からふらっと行ける距離では無い。


とは言え、有名なフロリダのダリ美術館や本場スペインのダリ美術館よりは近い。
それらの美術館にもいつかは行きたいとは思っているんですが、だったら先に国内のものを観ておいた方が良いなと思い、思い切って行ってきました。

展覧会の感想

諸橋近代美術館 Morohashi Museum of Modern Art #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

残念ながら会場内は写真撮影禁止だったので作品の写真は無し。

展覧会の主旨としては「ブルトンから始まるシュルレアリスムの歴史を辿る」みたいな感じでしたね。

シュルレアリスム初期からの作品の展示なのでマルセル・デュシャンマン・レイ、フランシス・ピカビア、マックス・エルンストルネ・マグリットなど系譜の順に展示が。
私が大好きなデ・キリコの『イタリア広場』も生で観れたのは本当に良かったなと。

ダリ作品自体も冒頭に言ったとおりさすが世界第4位、けっこうな量の油彩が展示してありました。


まぁ、しかししかし。

語るべきは、油彩よりもダリの塑像作品。

意外と知らない人も多いですが、ダリは後年に多くのブロンズ像を制作しています。

微妙にマイナーなダリの塑像作品ですが諸橋近代美術館での展示数はなんと25点

ダリが制作したブロンズ像が美術館内にずらりと並んでいるのはただそれだけで圧巻です。


その中でも特に嬉しかったのは『バラの頭の女性』が展示してあったこと。

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これですね。写真は図録から。

同名の油彩がありますが、それのブロンズ像バージョン。
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ダリの絵の中でも私は昔からこれが特に大好きでして。
そもそも「顔が花で隠れた女性」というモチーフが大好きでして*1

このブロンズ像は15年前くらいに横浜美術館に展示してあったのを観たのが初めてで。
ダリが塑像作品を作っているのを知ったのもそれが初めてだったと思います。

「いつかまた観たい」と思っていた夢が叶いました。

横浜美術館に展示してあったときは階段の途中あたりに置いてあってあまりゆっくり見れる感じでは無かったですが、今回は360度どの角度からでもじっくり観れたのも良かったです。
油彩も大好きですが、塑像作品は観る角度ごとに違ったイメージを持つところが素晴らしい。

展覧会全体で1時間半ほど美術館に滞在していたのですが、たぶんそのうち1/3ぐらいはこの作品ともう一つ、今回初めて観た『不思議の国のアリス』のブロンズ像を眺めていました。
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こちらも図録より。

写真じゃ伝わりにくいけどこの作品も素晴らしい。
いろいろな角度から何度も何度も鑑賞し続けていました。


ということで、展覧会の感想というよりは諸橋近代美術館自体の感想という感じですがとりあえずダリ好きは行けば良いよという結論です。

そして、特にダリの塑像作品が好きな人にとっては行けば良いじゃない。
絶対に行くべきかと。

諸橋近代美術館までのアクセス

東京からだと新幹線に乗ってとりあえず郡山駅まで行くのが良いと思います。

そこまでは超スムーズ。しかしそこからが大変。

郡山駅からは磐越西線という在来線に乗り換えるのですが、これが1時間に1本ぐらいしか出ておらず。

そして最寄りの猪苗代駅というところで降りてそこからバスに乗るのですが、これまた1時間半に1本ぐらいしか出ておらず。

郡山駅は新幹線駅ということもあり、美味しい会津そばと福島の日本酒を楽しめるお店もあるので時間を潰しやすいですが、猪苗代駅周辺はほぼ何もないところだったので私は美術館までタクシーに乗ってしまいました。

猪苗代駅から美術館までタクシーで20分ぐらい。
「地方だしタクシー代は安いだろう」と思っていたら5,500円と都内の深夜帯ぐらいのお値段するので気をつけて。。
タクシーの運転手さんは磐梯山の歴史とか周辺の観光地の話とかしてくれて良い人でしたけどね。

ちなみに、帰りはバスを使いましたがそちらは900円ぐらいだったかと。


周辺観光

東京駅から美術館まで上記の乗り換えが上手くいけば3時間半ぐらいで着くので、無理をすれば日帰りもできそうですがやはり1泊していくことをオススメします。

私が泊まったホテルはこちら。

【公式】アクティブリゾーツ 裏磐梯|福島・北塩原・会津若松のリゾートホテル

諸橋近代美術館の駐車場とここの駐車場がほぼ直結してるぐらいの距離。
近いのは正義。

夜ご飯・朝ご飯ともにつけて10,000円もせずに泊まれました。
どちらもバイキング形式でしたが、味は文句なし。食べ過ぎた。
天然温泉もある良いお宿でした。


で。


このホテルからは五色沼も近くて。

五色沼探訪ルートの入口までホテルから徒歩10分弱。

ホテルをチェックアウトしてゆっくりと五色沼を堪能して帰路につくことが可能です。

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五色沼五色沼で良いところでした。

*1:ちなみに、私のTwitterアイコンは前に友だちに描いてもらった、別バージョンの『バラの頭の女性』のオマージュ。初音ミクバージョン。