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グロースをデザインするひと

一般的に広まっている間違ったSM観について

今日俺のGoogle Readerに飛び込んできたこの記事。
男性が女性に対して「あ、この人Sかも…」と感じる10のポイント | nanapi [ナナピ]


タイトルだけ見て嫌な予感がもうビンビンしてたけど、中を読んでみたら予想通りに酷い内容だったのでこれに関してちょっと書いておこうかと。



何なんでしょうね、この日本全体に一般的に広がっている「自分勝手で乱暴なやつ=S」という誤解。
twitterでも書いたけど*1、結論から言うとこれにつきる。


俺がちゃんとできてるかどうかは置いといて、パートナーが本当にして欲しいことを読み取ってあげて、それを与えてあげるのがSだと思うんですよ。
最初にあげた記事のような誤解の上で「S=楽チン、M=大変」と思われがちだけど、それは完全に逆。
一生懸命パートナーのことを考えてあげて、強い自制心の中で身を捧げなければいけないSこそ大変で、何も考えずにそれを享受するだけで良いMの方が楽なんです。
それこそ「SMのSはサービスのSだ」的な。相手に奉仕することで相手を支配する、あるいは相手を支配することで相手に奉仕する。これがSMの本質ではないかと。


逆に、そういうM側も「自分がこういう反応をすれば相手は喜んでくれてさらに自分を気持ち良くしてくれるんだろうな」と相手のことを考えて相手に奉仕/相手を支配する、という状況も発生するのがSMの面白いところで。支配/被支配の逆転、ゆらぎ。


結局のところはどちらにしても「どれだけ相手のことを考えてあげられるか」なのかなと。
昔、俺がまだまだ若いときに「エッチに上手い下手は無い。どれだけ相手のことを考えてあげられるかだ。」ということを教えてくれた女の子がいましたが、それはその子と別れたあともいつも大事にしています。してるつもりです。


これは別にエッチに限らず人間関係一般に言えるんだろうけど。
でも、自分の一番大切な人とするエッチこそ、相手のことを一番考えてあげる必要がある瞬間なんじゃないかと。そう思うんです。



この辺りのお話は、新書ですがこちらの本でもっと詳しくもっとわかりやすく語ってあるのでオススメ。

SとM (幻冬舎新書)

SとM (幻冬舎新書)

SMの歴史や東洋と西洋での違いにまで言及されてて非常に面白いのですが、それより何より俺が上で言ってるような憤りをこの方も感じていてその誤解を解こうとされてる点に好感が持てます。


あとは、これ。

O嬢の物語 (河出文庫)

O嬢の物語 (河出文庫)

小説なんですが、真のSMについて学べる気がします。本気でSの人、本気でMの人はぜひ。

*1:ちなみにこれ、俺の歴代のtweetの中でも一番favを稼いだtweetだったりする。共感してくれる人多かったのかな。嬉しい。