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グロースをデザインするひと

【もっと評価されるべき】歴史マンガ好きにオススメしたい3作品+α

comic review

先日、スキピオハンニバルを主題にしたマンガ『アド・アストラ』についての記事を書きました。
migi.hatenablog.com

書いてるときに「そういえば、自分ってこういう歴史モノ好きでちょこちょこ読んでるなー」と気づき、その中から数点オススメしたいと思います。

最近のメジャーどころで言うと『ヒストリエ』とか『ヴィンランド・サガ』とか『キングダム』とか好きな人向け。
メジャー度では負けているかも知れないけど、個人的にはこれら以上に大好きな作品3つ。

『黒博物館 ゴーストアンドレディ』

初っ端からメジャーっぽい感じですが。
富士鷹ジュビロの「黒博物館」シリーズの2作目。

フローレンス・ナイチンゲールを主人公に、19世紀半ばのクリミア戦争前後の彼女の活躍が描かれています。

ナイチンゲールというと、小学校のときに読んだ伝記の中では「博愛の看護婦」のイメージが強いですが、史実ではもっと違った側面があるようで。
というか、そっちのが凄い。凄みがある。

このマンガではそのあたりが上手く表現されています。

私はそもそも富士鷹ジュビロ大好き人間なんですが、それを差し引いてもみんなに読んでもらいたい作品。

余談ですが、ナイチンゲールが統計のプロって話はあまり知られてないですよね。

こういうのこそ、小学生向けの伝記でも描いてほしいなー。
さらに余談だけど、マザーテレサの宝くじの話とかも。

狼の口 〜ヴォルフスムント〜

次こそはマイナーな作品(のはず)。

14世紀初頭のスイス独立のお話。
ドイツとイタリアを最短距離で結ぶアルプス山脈のザンクト・ゴットハルト峠に建てられた砦が「狼の口(ヴォルフスムント)」と呼ばれていたようで、そこに圧政をしいていた当時最つよのハプスブルク家と盟約者同盟との戦いがメイン。
時代的に、ウィリアム・テル(ヴィルヘルム・テル)なんかも出てくる。

あ、物語は全体的に暗めです。
ハプスブルク家やりたい放題時代なので。
ハプスブルク家にあらずんば人にあらず状態。

正直に言って、この時代のスイスについてはまったくもって詳しくなかったのでこのマンガを読んで初めて知ったことは多かったです。
スイス独立自体の大きな流れもそうだし、ギリシア火薬という「水をかけるとさらに燃える」みたいな謎兵器のこともそうだし。

このあたりの時代の話が、なんで今スイスが永世中立国としての立場にいるかにも繋がってるっぽい。スイス気質。

これまた余談ですが、これ系の歴史マンガ読みながら、その舞台となっている場所をGoogle Mapsで簡単に調べられるの楽しいですね。
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マンガの中に出てくる地図がけっこうそのまんまだったり、なんならストリートビューで景色を確認できたり。
「ここでこいつら戦ってたのかー」みたいなの、楽しい。

イノサン』 / 『イノサンルージュ』

大本命。
ここ数年で私の琴線に触れたマンガナンバーワン。

舞台は18世紀フランス。フランス革命前夜。
主人公は世界一有名な死刑執行人、シャルル=アンリ・サンソン。
FateGOにも出てきているあの人。
ルイ16世とかマリー・アントワネットとかアントワーヌ・ラヴォアジエとかマクシミリアン・ロベスピエールとか当時の名だたる有名人を処刑した人。

というか、物語中に名だたる人たちが出てきまくる。豪華な時代。

でもストーリーは陰鬱。
しかし絵柄は絢爛。
耽美。ひたすらに耽美。

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よく、週刊連載でこんな緻密な描き込みできるなー、とびっくりする。
現在はヤンジャンからグランドジャンプに掲載誌が移ったので隔週連載だけど。いや、この描き込みで週刊はやっぱ無理でしょ。

ただ絵が上手いだけではなく、このマンガはなんというか表現力が凄いなと思います。


ちなみに、この作品の原作とも言えるこちらの新書も面白いです。

この新書、帯に荒木飛呂彦のコメントが載っているんだけど(ジョジョ第七部のジャイロ・ツェペリもサンソンに影響を受けているらしい)、『イノサン』の方を帯で取り上げてほしかった……。
マジでもっと評価されるべき。

おまけ 『GROUNDLESS』

歴史マンガじゃないけど。
偽史だけど。偽史というか異世界マンガだけど。

近代戦。時代的には第一次世界大戦あたり?
これ読むとスナイパーがどういう存在なのかがわかります。かこいい。

このあいだ紹介した『アド・アストラ』でもマンガの中に部隊配置図が出てきた面白い、みたいな話をしましたがこのマンガもこんな感じでちょこちょこ出てきます。
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歴史マンガ好き、というか戦記マンガ好きなら充分に楽しめると思います。
あと、バトルフィールド1の雰囲気が好きな人。