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グロースをデザインするひと

平山素子(ダンス)×加藤訓子(パーカッション)「DOPE」

https://i.ytimg.com/vi/VOZapp8hqoM/maxresdefault.jpg

大学時代の恩師、平山素子先生のダンスの公演を久しぶりに観に行ってきました。

www.saf.or.jp

www.motokohirayama.com


簡単に感想を。感想というか走り書きですが。


結論から言うと最高でした。

学生時代から平山先生の作品はいくつも観てきていますが、個人的には今回のが一番良かったようにも思えます。

むかし、平山先生の『Butterfly』を観て「ダンスを観て涙が出た」というありえない体験をしたことがあります。

演劇や映画などのシナリオがしっかりしているものならまだしも、ダンスという抽象度が高い芸術作品で涙を流したあの衝撃は今だに自分の中に残っています。

今作では涙をながすことはありませんでしたが、しかし『Butterfly』以上に印象に残る作品でした。

「ダンス作品」という意味では『Butterfly』の方が質が高いと言われるかも知れませんが、今作は私の琴線に触れまくり。

他人におすすめするなら『Butterfly』ですが、個人的な好みでいうとやはり今作が一番良い作品のように思えます。



今作は全体として激しい動きは決して多くはないのですが、それでもひたすらに目を引きつけられました。

本当に、舞台から目を離せない。

本当に、舞台から意識を外せない。

ダンスを観ながら頭のなかにいろいろと想起されるものごとに思いを馳せるのが大好きなんですが、今作ではそれすらもったいないと思えるくらい。



もちろん平山先生自体の振り付けも素晴らしい中、しかし作品の完成度を上げている要因にスティーブ・ライヒの音楽とそれを演奏する加藤訓子さんの演奏があったかと思います。

今回、ダンスとともに演奏されたのはこの曲。


Steve Reich - Drumming


エレクトロニカの文脈でこれまで「ミニマル・ミュージック大好き」と言っていた私ですが浅学ながらスティーブ・ライヒのことを今作で初めて知りました。

スティーヴ・ライヒ - Wikipedia

ミニマル・ミュージックを代表する作家さんだそうで。


このシンプルな音のなか、シンプルな振り付けが組み合わされる今作。

先述の通り、決して派手な振り付けではありません。

ともすれば一瞬で飽きてしまうものになりそうなシンプルな身体の動きとシンプルな音楽。

その中でも長時間の視聴に耐えれる、むしろもっと観たいと思わせる(再演があればぜひまた観に行きたい!)作品に仕上がっているのは平山先生と加藤訓子さんの2人の実力と魔力があればこそだと。


そういえば、タイムリーなことにはてブでも昨日こちらの記事がほってんとりしてましたね。

www.nejimakiblog.com


公演を観て帰ってからSpotifyで延々とスティーブ・ライヒの曲を聴き続けています。最高。

今作で使われた『Drumming』をFour Tetがリミックスしているやつも発見。こちらも最高。


Steve Reich - Drumming (Four Tet Remix)




作品自体の感想ではないですが、久しぶりに平山先生の公演を観に行けたことで、学生時代にお世話になったダンス関係の知人友人先輩後輩たちとも久しぶりに会えたのも良かったです。

ほとんどがダンサーや先生としてダンスを続けているのですが、みんな若い。

10年ぶりくらいに会った人もいたのにタイムマシンを使ったのかと疑うくらい見た目が全然変わってない。

そもそも平山先生が大昔から変わらず美しい身体をキープされているのもあり「ダンスやってると歳を取らないのでは?」という思いがどんどん確信に変わりつつあります。



おまけ。

今回の公演も観に来てた学生時代のダンス仲間がオレ好みの良い漫画を描いているのでオススメ。みんなに読んでほしい。

manga.line.me

昔、アフタヌーン四季賞萩尾望都特別賞をとったりちばてつや賞で優秀新人賞をとったりもしてたりもする。

md-fp.jp