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第38回 現代舞踊展

review art

出演者である後輩のダンサーさんに誘われて行ってきました。
東京新聞:舞踊・芸能:第42回現代舞踊展 (TOKYO Web)


以下感想。

『田園』さとうみどり

★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
あくまで個人的な感想ですがクソみたいな作品でした。頭がこれだったので本当にどうしようかと思った。

『しろ』海保文江

★★★★★★★★★★
個人的には本日No.1。とても素敵な作品。
全身を白銀単色に染めた三人の女性がえんえんと静かに動くだけの作品。ではあるのですが非常に引き込まれました。派手な動きではなく、静的な動きだけでここまで人を惹きつけるのは凄い。こういった作品で10分間が非常に短く感じられるのがまた凄い。
あのスローな動きをしかも長時間にわたって美しく行うってのは身体能力も相当なものかと。

『here and after』

★★★★★★☆☆☆☆
序盤の女性8人がそれぞれバラバラに動くところの振付がオレ好み。オレがやりたい方向性の振付。映像もらって練習でトレースしたいくらい。
ただ、そのパートと対になるはずの中盤のユニゾンがあまりに揃ってなさすぎてもったいなかった。あそこキレイに揃えてられれば上手くメリハリつけれたのに。
しかしそれ以上に、後半のパート。なぜかいきなり別のダンサーさんのソロ。決して悪くはないけど前半には負ける。そしてほぼそのまま終了。残念。

『「そして、月曜日」』

★★★★★★★★☆☆
誘ってくれたダンサーさんが出演してた作品。5人のダンサーさんでの作品。
前半は躍動感のある動きで、後半は5人が織り成すその構成に魅入られました。本日一番「踊ってた」作品かなと。ダンス観た!って気になった。
ただ、ラストの照明フェイドアウトがいくらなんでもちょっと急すぎた。あそこ残念。


そのダンサーさん自体の踊るとこは久しぶりに観たんだけど、前に観てたときに比べて非常に力強くなってたなと。上手く言えないんだけど、身体の輪郭線が前よりも太く見えた。身体の内側と身体の外側の境界線の存在感が増した気が。

『よみがえり』

★★★★☆☆☆☆☆☆
なーんか悪い意味で学生っぽい作品に見えちゃいました。極端に言うと「体育の授業で作りました!」的な。
無料で観るなら良いけど有料でなら観ないかな。

『生きることへのオマージュ』

★★★★★★★☆☆☆
ヴァイオリンの生演奏+多数のダンサーさんで構成される作品。
やっぱ生演奏は良いねー。むかし一回だけやったことあるけれど、弦の生演奏で踊るの好き。
群舞の質も高かったと思います。そのなかでもメインのダンサーさんも良い動きしてましたし。目立つ目立つ。これもしっかり「ダンス観た!」と思える作品。

『序章する心』野坂公夫・坂本信子

★★★★★★★☆☆☆
作品としての全体のまとまりが非常にある上にダンサーさんのレベルも高いんだけど、いまいち心に響いてくるものが無く。
良い作品なんだけどなー。無難に良い作品。

『愛惜の壁』花輪洋治・湯原園子

??????????
思いっきり評価に困る作品。
振付•演出で言うと恐らく一番最初の作品に負けないクソさ加減。振付のおばちゃんおじちゃんが舞台に出てきて台無し。めちゃくちゃビジュアルノイズ。太い踊れてないおばちゃんが踊ってるとことかなんのジョークかとおもう。演出も妙に古いし。ラストは周りからも失笑が。


しかし、ダンサーさんのレベルが非常に高い。みんな若そうなんだけど身体の使い方が上手い。
名前はわからないけど、特に明るい髪色のコは個人的には今日一番のダンサーさんでした。静から動、動から静的への動きのときのメリハリとタイミングが尋常じゃない。彼女が身体を動かすのを観るだけで自分の身体が本当にビクってなった。彼女のソロ作品を一度観てみたいな。

『宙 -そら-』石黒節子

★★★☆☆☆☆☆☆☆
赤青黄色の三色娘の踊り→袖がやけに長い黒づくめ三人組の踊り→太いおばさんがCDを持ってキラキラさせながら舞い→みんなでCD持ってキラキラさせながら舞い→終了。
謎。

『息を吐いて立ち止まる』渡辺元

★★★★☆☆☆☆☆☆
パーカッションメインの音楽の中でプリミティブな動きのみで構成される作品、と思いきや何かとうるさい。このテーマだったらもっと情報量を絞ってシンプルに見せてほしかったなと。

『わたしの魂が宿った肉体に』牧野京子

★★★★★★☆☆☆☆
ダンサーさんのシンクロ率が高い。ユニゾンが綺麗。全体が一個の生物のように見えました。

『X/10=遊』折田克子

★★★★★★★★★★
カラフルなボーダーの服きた大学生っぽい男女10名ちょいの作品。ワルツのリズムにのってみんなで楽しい動き。下手手前に男性陣、途中で、上手奥に女性陣が集まってお互い向き合ってお見合い、というか合コン的なノリでカップルできたりあぶれたりなシーンも。
観てて楽しい。見てて自然と笑みがこぼれる。嗤いじゃなくてちゃんと笑い。


しかし途中で暗転→薄い照明のなかなんかごそごそやってる時間がしばらくあったあと明転→数名のダンサーさんがなぜかカラフルなロープで身体の一部を縛られたり目隠しされたりの状態に。
片足使えなかったり腕を封じられてたり明らかに不具の表現。


その状態でも前半と同じくワルツのリズムで楽しく踊るダンサーさんたち。身体には当たり前に不自由しつつも楽しく踊る。前半とは逆に上手手前に男性陣、下手奥に女性陣が集まっての合コンモードでも前半と同じくカップルができたりあぶれる人がいたり。
そのままの楽しいモードでそのまま終了。客席からは本日最高の拍手。俺も。
人によっては思うところもあるんでしょうが、この演出にはグッときてしまいました。2つ目のNo.1。


しかし一点。上で書いた「数名さんのダンサーさんが不具の状態に」ってのが何故か女性だけなんだよなー。男性はみんな五体満足。そこだけはちょっとひっかかるとこ。




以上。
ここまで書いてきて、たぶん★6つあたりがお金払ってでも観たいかの境目かと自分で思ってみた。
最近、自分の好きな舞台しか観てなかったけどたまにはこういう舞台を観るのも良いもんですね。収穫は確実にありました。