『壊れた少女を拾ったので』
『姉飼』で第10回日本ホラー小説大賞をとった遠藤徹の短編集。
遠藤徹は『プラスチックの文化史』『ポスト・ヒューマン・ボディーズ』といった本も書いてる大学の先生らしい。
上の様な研究テーマの所為か、本人の趣向か、描写が非常に肉々しい。
エロ的な意味にもグロ的な意味にも。
作品の中で描かれているものはどれも「非日常の中の日常」。
私たちから見ると狂いに狂った気持ち悪い世界なのですが、当の登場人物たちにとってはそれが日常のようで。
以下、収録作品のごく簡単な説明。
●弁頭屋
ハードカバー版での表題作。
私たちの日常と異なる部分(非日常)の部分はタイトルから想像してくださいな。
●赤ヒ月
学校を舞台とした人肉食についてのお話。
非常に美味しそう&気持ち良さそうでした。
●カデンツァ
家電を愛する人たち。
タイトルはただのダジャレw
●壊れた少女を拾ったので
表題作。
タイトリングが良過ぎです。
被虐被虐。
●桃色遊戯
ピンク色の微生物に覆い尽くされた世界。
その中で生きる人々。
の終焉。